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Channel: 京都七十ニ候    Seventy two seasons in Kyoto
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四十五侯 玄鳥去る(つばめさる)

京都の南、宇治川のほとりに観月橋という風流な地名があります。今は車の渋滞名所となっていますが、昔は月見の名所だったのかもしれません。数年前にここでお月見の会に参加した時、丸いお月様を眺めながら宇治川の堤をそぞろ歩き、その後美味しい伏見のお酒を頂いたのも懐かしい思い出です。その宇治川の岸辺にはヨシの群落があって、夏の終わりには驚く程の大群のツバメの塒となります。ここに集まるのは、その年生まれの若鳥がほ...

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四十六候 雷乃ち声を収む(かみなりすなわちこえをおさむ)

今年の夏の終わりに自宅にいた時、地響きのする程大きな雷鳴を聞きましたが、どこか近くの山に落ちたのでしょうか。空に稲妻が走り、雷鳴が鳴り響けば、まして訳のわからない昔の人々はどんなに恐れおののいたことでしょう。これはきっと神様の仕業だと思うのも当然です。ギリシア神話のゼウスも北欧神話のトールも雷を操る神様ですね。京都では上賀茂神社の祭神の賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)、下鴨神社にはそのお母...

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四十七候 虫かくれて戸をふさぐ

ちょっと早すぎるのではありませんか!と言いたくなるほど、まだ虫達も蜘蛛もヤモリも元気です。昔の人は気が早いですね。それでも朝晩はめっきり涼しくなって、庭仕事が楽になりました。でも油断していると、温度が上がる昼間には、子孫への生き残りをかけたヤブ蚊の猛アタックに襲われる今日この頃です。蚊やゴキブリや蜘蛛や蜂は毛嫌いされても、鈴虫などの鳴く虫はそんなに嫌われないのは、人間の身勝手と言うほかありません。ち...

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四十八候 水始めて涸る(みずはじめてかるる)

水が涸れる時期とすれば、夏の日照りの時ですが、どうやら七十二候では、川の水量が減るという意味ではなく、稲の収穫の為に田の水を抜くいう事らしいです。黄金色の稲の穂が重く実っている光景は、沢山の手間と苦労を考えると、お米を丹精込めて作る農家の人はもちろん、主食にしている多くの日本人には感慨深いものがあります。それでも、食事の洋風化によって、パスタやパンがお米に取って代わる事まではないにしても、今の若い人...

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四十九候 鴻雁来る

あいにく京都市内では「鴻雁」を京都市動物園以外では見た事がありませんが、お隣の琵琶湖では、9月20日にもうヒシクイが飛来したというニュースが届いています。今年は2週間早いとか。雁といえば、落雁という和菓子の由来は、昔の製法では胡麻を散らした様子が雁の降り立つ様を連想させるからとか。とても優雅なネーミングですね。これからの季節におでんで美味しい「がんもどき」も雁の字が入っています。隊列を組んで飛ぶガン...

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五十候 菊花開く

この場合の菊は栽培菊のことでしょうね。これからあちこちで菊花展も開かれます。こんなことを書くと菊の愛好家から怒られそうですが、厚物というのでしょうか、頭でっかちの大きなモコモコとした大輪菊があまり好きになれません。菊にしても、金魚にしても、人の手をかけ過ぎて、元の姿からうんとかけ離れてしまうと、本来の良さが無くなる気がします。それでも菊作りを趣味にしている人はわが子を育てるように丹精込めておられるの...

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五十一候 蟋蟀戸にあり

蟋蟀はコオロギともキリギリスとも読めるようです。家の中で何か物を動かした時に思わぬ所からコオロギが飛び出してくる事があります。リー、リーと鳴いていたのは君だったの!と思うような小さな虫ですが、ラストエンペラーという映画の中では、コオロギを戦わせるシーンがありましたね。そういえば日本のどこかの地方では、蜘蛛を戦わせる相撲もあると聞きました。さてキリギリスのほうは、イソップ童話を連想します。アリがせっせ...

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五十二候 霜始めて降る

寒い地方ではもう霜が降りているのでしょうか。京都では数日前は朝夕に急に冷え込んで、暖房が欲しい程でしたが昨日今日はまた暖かくなって、ダウンジャケットを着た寒がりの人がいるかと思えば、タンクトップの元気な人もいたりして、こちらのクローゼットの中も夏、秋、初冬の服が同居しています。霜の降りる前の11月末には寒さに弱い植物を屋内に入れますが、紅葉もその頃から色づき始めるのではと思います。ちなみに、霜と名の...

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五十三候 小雨ときどきふる

秋から冬にかけて、京都盆地の北部には北山時雨がよく降ります。そんな時にたまたま鴨川を通りがかり、北山の方角を眺めると山々が霧雨に煙って、ぼんやりとした雨のフィルターがかかっているようです。文字通り、時雨と言われるように、さーっと通り雨になることが多く、その後日が差したりすると、思いがけず大きな虹が掛ることもあります。これからどんどん日が短くなって寒さも増す季節ですが、ほんわかと気持ちの晴れる虹のひと...

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五十四候 楓蔦黄ばむ(もみじつたきばむ)

色付き始めた街路樹に秋の深まりを感じる季節ですね。京都の山のほうではもっと紅葉が進んでいるのでしょう。所用のついでにふと思い立って、鷹峯の光悦寺を訪ねると気の早い楓が数本、真っ赤に紅葉していました。とはいえ、まだシーズン前なので訪れる人も少なく、眺めの良い高台の縁台に座って、鷹峯、鷲ヶ峰などの山を眺めていると、心持ちがとても晴れやかになりました。自分を木の葉に例えてみれば、若葉の日々は夢の様に過ぎ去...

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五十五候 山茶始めて開く(つばきはじめてひらく)

11月にはまだ椿はほとんど咲いていないので、この場合は山茶花を指すようです。椿は沢山の品種にそれぞれ優雅な名をつけられて愛でられていますが、山茶花はあまり花に変化もなく、垣根に使われる程の気安さで、身近過ぎて特に気付かれないのは、ちょっと可哀想な気もします。寒さが少し増すこの頃はお茶の炉を初めて開くという炉開きの頃でしょうか。折しも「炉開き」と名付けられたが庭で咲いています。大原の里の奥にある山野草...

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五十六候 地始めて凍る

京都にあてはめれば、まだまだ地面が凍てつく程の寒さではありません。けれども今冬は寒さが厳しいとの予測が出ていますね。北海道では氷点下の毎日なのでしょうか。今年の夏は猛暑でしたので、暑さ寒さのメリハリのある年となりそうです。それでなくても夏のうだるような暑さと冬の底冷えは、盆地の京都では仕方のないことではあります。夏の暑さと温暖化の影響もあるのでしょうか、自宅に垣根の代わりに植えたミカンやレモンが今年...

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五十七候 金盞咲く( きんせんかさく)

金盞花と聞くとよく仏花に添えられているオレンジ色のキク科の花を思い浮かべますが、七十二候では水仙の事を指すようです。金の杯の花という意味でしょうか。水仙の咲く時期はもう少し後なので、七十二候はどうも季節の進み方が早いですね。水仙はもともと日本に自生していなかったらしいのですがそれなら有名な越前岬など自生地とされているのは何故かという疑問が出てきます。これは遥か大昔に大陸から海を越えて球根が流れ着いた...

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五十八候 虹蔵不見(にじかくれてみえず)

北山時雨の季節も過ぎ、日差しも弱くなって、虹に出会うこともめったになくなります。寂しい気分の漂うこの頃は、七十二候にももう少し気持ちの上向くような、例えば、山葡萄の紫とか、茶の花の白とか、木に残る柿の赤とか、そんな彩のある言葉が欲しいですね。店頭に並ぶ秋の恵みも、残り少なくなって来ました。そういえば今年は栗も松茸も食べていませんでした。もちろん、松茸はいつも貰い物でしか味わえませんが。もう街にはクリ...

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五十九候 朔風葉を払う(北風木の葉をはらう)

毎年、驚くほどの落ち葉を払い落として、寒さに備える木々。自宅のすぐそばに椋や欅の大木があるので、晩秋は落ち葉掃きが日課となります。道行く人の中には、大量の落ち葉を掃く私をねぎらってくださる方もおられます。確かに面倒だと思う気持ちも少しありますが、これも運動と思えば苦にもならなくなります。ただ、最近は鷺が枝で休むようになって、道路に白い置き土産が落ちている事もしばしばです。良いことと困ったことを比べて...

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六十候  橘始めて黄ばむ

ミカンが美味しい季節になりました。自宅では垣根の代わりにミカンやレモン、キンカン、柚子などを目隠しに植えています。肥料も水もやらないまったくの放任栽培ですが、今年はなぜか大きく甘いミカンが沢山なりました。酸味もきいていて、少し野性味のある味です。知らない間にレモンも数個なっていました。緑の実が葉と紛らわしくて気が付かなかったようです。この垣根の良いところは花の時期にとても良い香りがあたりに漂う事です...

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六十一候 閉塞冬となる (そらさむくふゆとなる)

紅葉も残り少なく、観光客の賑わいの途絶えたこの頃は、年末の慌ただしさまで、ほんの短いひと時ではありますがほっこりとした気分になります。人の多さに外出を控えていた所をゆっくりと見て回れる様になるのも、今の時期ならではですね。この頃、西高東低の気圧配置で、京都盆地ではわりと晴れの日が続きますが、京都府は南北に長いので、北部の日本海側では雪の日が多くなり、文字通り冬のどんよりとした空が続きます。北国の人に...

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六十二候 熊穴にこもる

熊に出会った経験はありませんが、熊の仕業とおぼしき爪痕のついた木を...

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六十三候 さけの魚群がる

一説には、ハヤやオイカワの様な川魚を指すとも言われます。京都の由良川には鮭が遡上するそうですが、山に囲まれた盆地を流れる鴨川や、高野川、宇治川、桂川には鮭は来ません。そのかわり、川魚がよく釣れます。特に宇治川の寒バエ釣りは有名です。ちなみに最近は鴨川に魚道を設けて、天然鮎の遡上を助ける試みも行われています。昨年は推定3万匹の鮎が市内までたどり着いたとか。昔の事になりますが、嵐山の上流の保津川に時々、...

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六十四候 乃東生ず(なつかれくさしょうず)

六月に「乃東枯る」と出ていた乃東(なつかれくさ)のウツボグサが再登場しました。食べられる訳でも、薬草でもないのに、昔の人はなんでこんなに、この小さな野草が気になるのか不思議です。冬に向かって地上の草が枯れていく中で目に付いたのでしょうか。さて、22日は一年でもっとも昼の短かい冬至ですね。これから寒さはますます厳しくなりますが、日が長くなると思うだけで何かとても嬉しい気がしますし、何か新しい事を始めた...

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